TL;DR

ホテル専用PMS立ち上げの舞台裏から、ONDAが目指すホテルPMSの方向性まで

A-PMSチームの企画担当、サマー、エリー、テッサに会いました!
A-PMSチームの企画担当、サマー、エリー、テッサに会いました!

インタビュイー/ A-PMSチーム エリー、テッサ、サマー
インタビュアー/ コンテンツチーム レイチェル

今年6月、ONDAが長期間準備してきた「アナンティ」専用PMSがついにローンチ!プレミアムホテル向けでは初めてのPMS(宿泊管理システム)で、その意義は格別です。

2021年3月から2022年6月までアナンティPMS立ち上げを牽引したA-PMSチームに会い、詳しい話を聞いてみました。

Q. こんにちは!まずは簡単な自己紹介からお願いします。

🦄 エリー/ こんにちは、A-PMSチームのPMリードを務めるエリー(Elly)です。アナンティプロジェクトの立ち上げ当初から参加し、全体の企画とプロジェクト管理を担当しています。

🐯 テッサ/ こんにちは、A-PMSチームで企画パートを担当しているテッサ(Tessa)です。私もエリーと同じくプロジェクト初期メンバーで、ゴルフパートを担っています。

🌞 サマー/ 気づけばONDAの古株になりつつあるのですが😂、最近A-PMSチームに異動して企画業務を進めているサマー(Summer)です。

Q. A-PMSチームの長年の努力が詰まったPMSが最近オープンしましたね!ONDAがアナンティPMSプロジェクトを進めることになった経緯と、どんなプロジェクトなのか教えてください。

🦄 エリー/ ONDAは宿泊施設の販売代行サービス、つまりGDSでビジネスをスタートしましたが、パートナー宿泊施設のニーズに応えてペンション予約管理システムの「ONDA Plus」や、ゲストハウス・中小規模ホテル向けの「ONDA Wave」など、独自のPMSサービスも構築してきました。やはりGDS利用パートナーを基準にしていたため、中小規模宿泊施設向けPMSに焦点が当たっていたんです。

ところがコロナ禍で、客室数の多い大型ホテルが運営システムについて悩むようになったようです。実際、当時ホテルから問い合わせがあり、その中の一つがアナンティ(Ananti)ホテルでした。

アナンティホテルは、既存の運営パラダイムに縛られず顧客に新しい価値を提供しようとさまざまな試みをしている、国内トップティアの会員制リゾート。そうした運営方針を反映できる独自PMSを構築したいというニーズがあったんです。

昨年6月、アナンティ アット カンナムのローンチを祝って
昨年6月、アナンティ アット カンナムのローンチを祝って

国内リゾート業界で革新的にトレンドをリードするブランドとしての象徴性だけでなく、PMSを構築する方法論的な側面もプロジェクト実施の決め手でした。

既存のPMSをホテル専用に高度化するプロセスを見て、大型ホテル向けPMSを「うまく」作るには、ホテルの実務を間近で直接見なければ難しいと感じたんです。すべての製品は顧客のニーズを正確に知る必要があるのに、おおよその推測だけでは不十分ですから。

アナンティ専用PMSを構築する経験を土台に、大型ホテル向けONDAのPMSを作り上げていけばいいのではという考えに至り、競争プレゼンで選ばれてプロジェクトをスタートしました。結果的に「アナンティ アット カンナム」店舗にシステムを無事ローンチして運営中で、江南店を皮切りに、アナンティコーブ(加平)、南海など他店舗にも順次適用される予定です。

Q. では、アナンティ専用PMSはどんな製品なのか簡単に紹介していただけますか?

🦄 エリー/ アナンティPMSは、O社やS社などホテル側にとって馴染み深いPMSの機能をすべて含みながら、複雑で難しいUI/UXを改善したシステムです。

フロント付加機能から、個人予約だけでなくグループ予約、両替管理など大型ホテルで使う機能を網羅しています。またメンバーシップ管理、ハウスキーピング管理、在庫管理、料金コード管理などの機能も含まれています。

今回はホテルで使う客室機能を中心にオープンしましたが、近々ゴルフリゾートで使えるゴルフ場・競技管理機能を追加してオールインワンサービスにアップデートする予定です。

Q. アナンティPMSの最大の強みは何だと思いますか?

🌞 サマー/ 既存のONDA PMSを振り返ると、販売代行(GDS)サービスと連携していたので、宿泊よりも販売のためのPMSに近かったと思います。当時は気づきませんでしたが、宿泊に必要な基本情報だけが入っていたことを、今回のプロジェクトを通じて実感しました。

それに対してアナンティは、一つの予約で顧客のすべての旅程が含まれる必要があり、その深さが違うと感じました。「宿泊のための強力な予約管理」が強みになるのではないでしょうか。

🐯 テッサ/ 設計時にいくつかのポイントを念頭に置いて企画しましたが、ホテル側から見て一番良い点は使いやすさだと思います。

O社やS社のようなホテルPMSは、大学のカリキュラムに入っているそうです。学期をかけて学ばないと使い方を習得できないプログラムなんです。

でも私たちのPMSはWeb ベースなので、直感的に使えることが最大の強みになると思います。

A-PMSチームが目指す「一般的なWebサービスのように簡単に使えるUI」
A-PMSチームが目指す「一般的なWebサービスのように簡単に使えるUI」

🦄 エリー/ 結局、お二人が言ってくださった内容を足したものが最大の強みでしょうね。

「ホテル業務ってこんなに細かいんだ」と思うほど、非常に複雑なホテルの管理業務をすべてPMSに含んでいます。でも、一般的なWebサービスのような使いやすさで設計することで、ホテルPMSとして多機能でありながら、むしろ複雑な機能をより簡単に解決したと言えます。

実は一番自慢したかったのは開発者の皆さんなんです。大型ホテル向けサービスをオープンして1カ月以上経ちますが、一度もエラーが出ていないんですよ。ジャンゴ(Django)とジェイ(Jay)が一生懸命開発してくれたこと自体が強みだと思います。👍

Q. アナンティ アット カンナムでの初ローンチ後の反応はどうでしたか?現場ではどんな点に満足し、何を気にされていたのか聞きたいです。

🦄 エリー/ 以前に他社PMSを利用されていた支配人も**「簡単に使える」「直感的だ」**と言ってくださいました。それほど使いやすさで困った点はなかったのですが、他社PMSを多く経験された方は_「他社PMSではこの機能がそのメニューにあったんですが、どこで見られますか?」_という質問もたまにされました。

むしろ既存のPMSに触れたことがない方は、一般的なWebサービスを使うように直感的に利用できるんです。_「このメニューを押せばこんな機能が出るだろう」_と推測しながら。

予想外の質問が出たフロント職員1次教育
予想外の質問が出たフロント職員1次教育

現在広く使われているホテルPMSが、まるで常套句のように似たような構成になっているとすれば、私たちは業務目的に応じてメニューを設計するという哲学を持っていました。以前はメニューがそう構成されるべき理由があったのでしょうが、今はまた違うかもしれないと考えていますから。

目的に応じてメニューを統合したり再編したりしたものが多かったので、予想外にそうした質問を受け、後でマニュアルを作る際にこの部分を補強すれば役立つというアイデアになりました。

Q. では逆に、A-PMSチーム内部では現場の使用感を体験した後、どんなフィードバックがありましたか?

🦄 エリー/ アナンティ アット カンナム店オープン時、チームメンバーと4泊5日常駐して24時間待機したのですが、職員が顧客対応や締め作業をするのを直接見ながら、短時間で業務を素早く理解できた貴重な経験だったという話をチーム内でよくしました。現場で体験したことを反映するために計画もしています。

PMSに表示される予約リストを例にすると、プロジェクト初期にアナンティホテル側から、多くの情報を見るためにリスト欄の間隔を詰めてほしいという意見をいただいていました。でもデザイナーはビジュアルへのこだわりがあるじゃないですか?😉

審美的に最も美しい比率と間隔だと説得し続けていたのですが、現場でフロント職員の使用感を見て、デザインを担当してくれたハンナ(Hanna)がどこが不便なのかすぐに気づいたんです。ビジュアル的な安定感を維持しながらも情報量を増やせる部分を考えることになりました。

結果的に、現場感覚を経験したことがPMS高度化に大いに役立ったと思います。

Q. 大型プロジェクトだけに、さまざまな困難があったと思います。最も難しかった点を一つ挙げるとすれば?また、その困難を克服できた糸口があれば!

🐯 テッサ/ やはり現場理解度の低さが最大の困難だったのではないかと思います。実際にチーム内部で振り返りの時間を持った際、そのキーワードが多く出てきました。

私はゴルフパート企画を担当しましたが、実際にはゴルフ場にも初めて行ったんです。🤣

チームメンバーと南海や加平店舗を訪問して現場インタビューで文脈をつかもうと努力し、他のソリューションもたくさん参考にしました。インタビューが一番役立ちましたが、業界ごとに使う略語があるじゃないですか?いざ実務者に聞くと意味を正確に知らずにただ使っている用語もあって、また別の困難が生じたりもしました。

またプラットフォームごとに運営ポリシーが異なる場合もあり、設計後に確認したら他では使わないケースも発生しました。

最初は現場で説明してくれる用語も分からなかったのですが、結局自分でたくさん調べてインタビュー内容を消化しようと絶え間なく努力するしかなかったと思います。

PMSローンチ後、チームメンバー同士で持った振り返りタイム
PMSローンチ後、チームメンバー同士で持った振り返りタイム

🦄 エリー/ 低い現場理解度を克服する方法にはいろいろあると思いますが、個人的にビジネス、そしてITプラットフォームの根本的な構造には大きな骨格があると考えているので、部分的にアプローチするより全体的な文脈と大枠を把握した上で細かい面を補強する視点で企画しようとしました。

テッサは知識を素早く学習するために努力し、もう一人の企画担当サリー(Sally)は現場親和的にアプローチして細部を埋めるなど、お互いのシナジーが発揮されたのではないかと思います。

また、ホテル業界やPMSビジネスを経験した方がチームに加わったことも大きな助けになりました。

Q. 他のホテルからPMS構築の問い合わせが多いと聞きましたが!今後のホテルPMSはどんな方向で実現しようとお考えですか?

🦄 エリー/ 他のホテルにも提供するには、PMSとともにONDAのコアビジネスであるGDSを連携したパッケージとして準備が必要だと考えています。

ドアロックのようなものは、まずアナンティで使用するものと連携していますが、統合的なスマートシステムのために多様な企業やIoT機器と連携してプロセスを補強することが目標です。

また現在はアナンティ専用に構築しているため、サーバーにインストールするオンプレミス(On-Premise)形態の製品ですが、長期的にはSaaS(Software as a Service)形態のPMSになるよう構造改編を考えています。SaaS形態はコスト面で合理的なだけでなく、運営管理面でも比較的容易にアップデート可能ですから。

ただし大型ホテルは自社サーバーに設定するオンプレミスを使用する場合が多いので、ラグジュアリー特級ホテル向けにはオンプレミス形態を維持する予定で、もう少し大衆的な3〜4つ星ホテルにはSaaS形態のPMSでないと拡張できないと見ています。

"B2B製品は顧客と最初に出会う&別れる地点で製品の方向性を見つけるべき"
"B2B製品は顧客と最初に出会う&別れる地点で製品の方向性を見つけるべき"

Q. 今回のアナンティ専用PMSローンチは、ホテル及び宿泊業界にどんな意味を持つでしょうか?

🦄 エリー/ 一つのPMSで宿泊業界の意義を語るのは気が引けますが😅、製品を作る際に一つの目指す方向はありました。

PMSはホテル従事者の業務遂行方式から生まれたものであり、結局ホテルが最高の顧客体験を提供できる基盤として意味を持つべきです。

他社PMSはホテル業が始まった遠い昔に登場したソリューションで、少なくとも20年、多ければ100年以上使われていますが、当時のサービス精神を込めて作られた製品なので現在とは少し異なる部分もあります。

顧客がホテルに期待することが変わった分、そうしたことが運営システムにも反映されるべきだと考えています。

ITが宿泊体験を改善できる部分は十分にあるので、PMSを通じてスマートホテルに関する統合的な体験を提供したいですし、今回のアナンティ専用PMSローンチでホテル業界にそうした意味を与えられるのではと期待しています。

トレンドを先導するアナンティホテルが運営システムに変化をもたらした分、他のホテルにも考え方を換気させることができるのではないでしょうか?

"スマートホテル化の出発点となり、新しいグローバルスタンダードを打ち立てたい"
"スマートホテル化の出発点となり、新しいグローバルスタンダードを打ち立てたい"

Q. 最後に、A-PMSチームが目指す方向性をお聞かせください!

🦄 エリー/ まず先ほど申し上げた内容のように、PMS自体としての目標があると思います。つまり、ONDAのGDSサービスと連携すること。運営管理と販売増大のためのサービスが一つのシステムで実現されれば、ホテルがより便利に使え、売上管理も効率的にできますから。

もちろん内部的には販売手数料の割合があるGDSの方がPMSより収益効率の良いビジネスモデルですが、GDSとPMSを両方備えて初めてホテルにより魅力的に映ると思います。販売流通を拡張しようとするONDAの目標に貢献しながらも、着実にホテルを魅了する役割を果たせるのではないでしょうか。

また別の面では、スマートホテル化の出発点となり、PMSを通じてホテル運営を効率化し、さらには顧客のホテル利用体験まで改善できるよう、新しいグローバルスタンダードを打ち立てることが大きな方向性になると思います。

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