済州島の海岸道路に面した「ナマケモノの午後」は、のんびり休むために生まれた宿だ。ソウルのIT企業が社員福利厚生のために始めたペンションは、カフェと客室が一体になった空間でオーシャンビューを提供する。

宿タイプ: ペンション
住所: 済州特別自治道 済州市 翰京面 翰京海岸路 176
客室タイプ: ファミリールーム、カップルルーム、デュプレックスルーム、ルーフルーム、バンカールーム
付帯施設: カフェ、中庭、バーベキュー場、アウトドアデッキ、フォトスポット
周辺観光地: 新昌海岸道路、遮帰島(チャグィド)、臥島(ワド)、風力発電所、折夫岩(チョルブアム)など

Q こんにちは。施設紹介と自己紹介をお願いします。
ジョンウン) こんにちは。「済州 ナマケモノの午後」を運営する「ウォークイン済州」代表のキム・ジョンウンと、マネージャーのキム・ヨンボムです。ウォークイン済州は、貸切ペンション形式の「済州 ナマケモノの夢」と、カフェとペンションステイが一体になった「済州 ナマケモノの午後」の2施設を2018年9月にオープンし、現在も運営しています。
「済州 ナマケモノの午後」は海に面した海岸道路に位置し、施設のどこからでも素晴らしいオーシャンビューが楽しめます。1階には中庭と可愛らしいカフェ、2階以降には2人部屋3室、4人部屋2室、ドミトリータイプの1人部屋3室、計8室の客室を配置しました。広々とした空間を誇る「ナマケモノの午後」らしく、最大18〜22名まで宿泊可能なので、企業や小規模団体、ワークショップなど団体利用にも適した宿です。
Q 「ナマケモノの午後」以外にも「ナマケモノの夢」という施設を運営されていますね!
ジョンウン) ウォークイン済州は、もともとソウルに約600人規模のソフトウェア会社である本社があります。私たちは済州支店のような、本社の子会社の一つだと思っていただければ分かりやすいと思います。
実はこうして宿を運営するようになった理由の一つは、社員の福利厚生なんです。本社の社員が済州島に来た際、より手頃な価格で宿泊できるよう特典を提供したかったんです。特に貸切ペンションの「ナマケモノの夢」は、会社のビジネスパートナーの方々が来られた時、質の高い宿泊施設をご用意し、快適に休んでいただける空間としても活用しています。このように、一般旅行客の利用と会社の活用が適度にミックスされた形だと思っていただければと思います。

Q 施設名とキャラクターロゴがとても可愛いですが、どんな意味が込められていますか?
ジョンウン) 施設名を決める時、いくつか候補がありました。最初は英語名や、今流行りの都会的でモダンな感じの名前はどうかと考えていたんです。でもちょうどマネージャーのあだ名が「ナマケモノ」だったので、私たちの間で「ソウルにいたナマケモノが、済州島のナマケモノになったね?」と話していたらアイデアが生まれました。この人のあだ名じゃなかったら思いつかなかったと思います。(笑)
また、済州島といえば、のんびりくつろいで休みたいと多くの人が思うでしょう? 「済州 ナマケモノ」という名前がスタッフの性格にも合うし、私たちが目指す済州の宿のコンセプトともぴったり合ったんです。この名前は本社でも反応がとても良かったです。
「済州 ナマケモノ」に込めた意味を説明すると、まず「ナマケモノの夢」は、ソウルで会社員生活をする人々が持つ憧れというか、ロマンですね。芝生の敷かれた庭があって、まるで自分の家族が住みたい場所のように作られた理想的な空間コンセプトです。そして「ナマケモノの午後」は、お茶でも一杯飲みながら海を眺め、午後にのんびり座って休める空間という意味を込めました。
「済州 ナマケモノ」のキャラクターも、デザイナー出身のマネージャーが直接制作したんですが、「ナマケモノ」というあだ名がついたきっかけが、授業中いつも寝てばかりいたからなんです。済州島に来てからはあれこれ引き受けて忙しく動いているので、もうナマケモノではないような気もしますけどね。(笑)
ヨンボム) 「済州 ナマケモノ」のロゴとキャラクターデザインをする時、活動的な感じよりも快適な休息の雰囲気を出したかったんです。のんびりしていて、横になっている様子、ある意味面倒くさそうにも見える姿が、まさにナマケモノそのものって感じですよね。思ったよりキャラクターの反応が良くて、ブロックなどを製作してみようかと思ったんですが、数量の問題で残念ながら製作できませんでした。いつか機会があれば、ステッカーなど簡単なPR用グッズを作ってみたいです。
Q 施設をオープンして最も大変だったことは何ですか?
ジョンウン) 最初は私たち全員が宿泊施設の創業や運営について何も知らないまま飛び込んだので、本当に大変でした。例えば、施設を建てる時、建築やリモデリングは直接やらない限り外注しなければならないんですが、初期デザインが変わることもあるし、外注過程で私たちが思っていた通りにならないことも多くて。
もし施設をオープンする予定があるなら、こういったプロセスについての基本的な知識を持っていた方がいいと思います。宿泊業の事業許可を取る時も、準備過程や行政手続きが厳しい部分が多かったですから。
「ナマケモノの午後」も、既存のペンションとカフェを運営していた建物を引き継いで、私たちが若い感覚でリモデリングしたんですが、宿泊施設が最初から完璧なはずはないじゃないですか。だから今も工事中の部分があります。例えば、ノートパソコンを使われるお客様が来られて、カフェにコンセントが足りないことが分かった後、より快適に利用していただけるよう自分で穴を開けてコンセント工事をしました。また、強い日差しを避けられるよう外部に日よけを別途設置したりもしています。
客室も一旦基本的なものはセッティングしておいて、もしお客様が必要とするものや喜ばれそうなものが何かをチェックしながら、一つずつ埋めていっているところです。

Q 野良猫3匹を家族として引き取って世話されているそうですが、猫ちゃん自慢をお願いします!
ジョンウン) 「ナマケモノの午後」のリモデリング工事を始めた時、施設の周りをうろうろしていた野良猫たちに、ただ一度餌をあげただけなのに、逃げずにまるでここの主人のように場所を守っているんです。私たちが仕事に来るたび喜んで、ご飯をねだりながらよく懐いてくるので目に留まりました。私は猫をよく知らないんですが、猫って警戒心が強くて普通は人間によく懐かないと聞いていたのに、この子たちは思ったより人間好きで本当に不思議でした。
そのうち施設近くの地域は風雨が多いので、施設の片隅に小さく猫の家を作ってあげたんですが、その後からこの子たちは完全にここだけで暮らしています。今は情が移ったのか、私たちのところに来て体を擦り寄せたり、愛嬌を振りまいたりもします。思ったよりお客様も喜んでくださって、施設にキャットフードを送ってくださる方もいらっしゃいます。カフェのお客様の中で、実際に野良猫の世話をされていた方は、私たちの話を聞いて手をぎゅっと握って、大切に育ててくださいとおっしゃって帰られたこともありました。
ヨンボム) こうして一緒に暮らすようになった猫たちに名前をつけなきゃいけないと思って、私たちなりに施設名にちなんで、それぞれ「ジェジュ(済州)」「ヌルボ(ナマケモノ)」「オフ(午後)」と名付けました。(笑) 猫たちが遊ぶ姿が可愛くて写真を撮り、施設のインスタグラムにたびたびポストしているんですが、思いがけずこれが私たちの施設なりのストーリーとして残り、PRにもなったようです。
Q 施設を訪れる主な客層は誰で、どんな方法で予約されますか?
ジョンウン) 年齢層は本当に様々ですが、ファミリールームには家族連れで子供を伴った40代の方が主に来られて、2人部屋には20〜30代のカップルが主に来られます。1人部屋はバックパッカーの若い方々、またオルレ道を歩く50代の方々も一人で訪ねて来られます。「ナマケモノの午後」は特定の客層が多いとは言えず、年齢層や性別に関係なく幅広く来られている感じです。ファミリールームは広々していて最大6名まで泊まれるので、いつもほぼ満室状態ですからね。また、施設予約はネイバーから最も多く入ってきます。その他にも、私たちのホームページのリアルタイム予約窓口、ONDA 販売代行(GDS)を通じても本当に多くの予約が入ります。どんな経路を通じてでも「ナマケモノ」を知って訪ねてくださって感謝するばかりです。



Q 施設の予約率を高めるために最も気を配っている点や、独自の営業戦略は?
ジョンウン) 施設の衛生と清潔状態をきれいに維持することが最も重要だと思います。実は私は以前、清潔でないペンションを訪問した経験や、高い金額を払わないと質の良いところに行けないという先入観があって、それほどペンションが好きではありませんでした。でも施設運営後、視点が少し変わりました。もちろん客室価格に比べて寝具類や綿製品などをすごく良いものだけ使うことはできないでしょう。それでもわずかな差ですが、どうせなら価格が少し高くても汚れやシミが確実に取れる洗剤を使うとか、目に見えない場所まで隅々まで埃を取り除くなど、最大限清潔を維持しようとしています。私たちの施設の客室価格はそれほど安い方ではないんですが、オフシーズンにオープンしてから今まで上手く運営できた秘訣は、まさに価格に比べて清潔な施設じゃないかと思います。そして、静かに休息したい方が来られて、穏やかなオーシャンビューを鑑賞できることと、施設自体も静かだという長所が、私たちの営業戦略です。
ヨンボム) オンラインで予約が多く入るので、施設のイメージをどう作っていくかが重要だということと、数千ウォンの差でも消費者は価格に敏感だということが分かりました。だからオフシーズンのオープンからある程度施設のテスト期間を経て、様々な部分を修正しています。「ナマケモノの夢」は子供連れの家族が多いので、キッズペンションとしても活用できるよう子供のスペースをもっと気を配ったり、「ナマケモノの午後」のカフェもイメージに合うようより素朴な感じが出るようリモデリングをもう一度進めました。また客室価格も週末価格を別途設定してみたり、今は平日と同じ状態にして、期間を置いて5%、10%など価格割引イベントを進めています。基準人数の場合も流動的に変えてみながら、その都度微妙な違いを考慮しています。大した営業戦略があるわけではないですが、あれこれテストしながら良い方法を探しています。
Q 済州地域で宿泊施設をオープンしようとする方々に、経験者としてアドバイスをお願いします。
ジョンウン) もちろん様々なノウハウをご存知の多くの施設オーナーがいらっしゃるでしょうが、私は自分が飛び込んで感じた点をお話ししたいです。まず宿泊業の経験なしに初めて施設を運営される方は、特に心の準備をしっかりしなければならないと思います。週末も予約客を受けなければならないし、365日いつでも予約が入る可能性があること、決まった休日がないことなど... 宿泊業への理解がまず必要なのはもちろん、ライフスタイル自体も施設運営に合わせていかなければなりませんから。宿泊業を主な仕事とするなら、施設に生活パターンを合わせても自分のビジョンを見つけられるか、十分に悩んで考えてみる必要があります。そうしたプロセスで楽しみも感じ、お金も稼げるんじゃないでしょうか?
また宿泊業は、自分がもっと働けばもっと受け取れる構造なので、休日がなくても楽しみながら働けるかが重要だと思います。例えば、パーティーを開いて若い層のお客様と一緒に盛り上がって楽しさを感じるゲストハウスのオーナーがいるように。パーティーするゲストハウスか、家族連れ向けのペンションをやるかなど、宿泊形態によって働くパターンも変わるし、適応方式も変わり得るじゃないですか。だから単に予算だけ決めて地域的特色に合わせてむやみに飛び込むよりは、事業の初期段階からカテゴリーを定めてスタートすることが重要です。
ヨンボム) 宿泊業は思ったより力がたくさん必要な事業です。普通、自分の家のトイレも毎日きれいに掃除するのは簡単ではないじゃないですか。でもいざお客様は施設に来られたらすぐ清潔状態が分かるので、施設は毎日掃除を丁寧にしておかなければなりません。まるで味がなければ二度と行かない飲食店のように、施設も同じだと思います。少し面倒だという考えで掃除を怠れば、その分お客様を失うんじゃないでしょうか? やらなければやらないほど蓄積されて汚くなるでしょうが、今日一日ではなく長期的に運営する気持ちを持って、清潔管理を継続していくことについて悩んでみる必要があると思います。



Q ONDA サービスはどのように使い始めて、使ってみてどうでしたか?
ジョンウン) 施設オープン準備をしながら、顧客決済方法や予約管理システムを探していたらONDAを見つけて、電話で問い合わせたんですが、他のサービスに比べて対応してくださる方がより積極的で、若い感じがしました。既存の決済システムが閉鎖的な反面、ONDAサービスはより開かれていて、コミュニケーションもうまくいきそうだという期待感で使い始めました。
ヨンボム) モバイルアプリもよく利用していますが、PC の前に座っていなくても、どこからでも客室管理ができるのが最大の長所です。ただモバイルでは画面構成上、写真が縦横で自動縮小/拡大がうまくいかないため、画像が少し荒く見えることがあるのが若干残念です。その他、決済サービスに移行する部分はシンプルで直感的なインターフェースになっているので、見た目もすっきりしていて便利に使えて良いです。
Q 最後に、施設近くの隠れた見どころや、おすすめグルメを教えてください!
ジョンウン) 施設近くには食事処があまりなくて、私たちもしばらくお弁当を持ってきたり、外で買ってきたりしていたんですが、そんな中で見つけた場所が2軒あるのでご紹介しますね。まず、サバの定食が出るハンギョンガーデンと、最近シンチャン方面にオープンしたクムジャメシクタンというところです。クムジャメシクタンはできてまだ間もないですが、この地域の住民の間ではなかなかホットな名店として浮上しています。定食に炒め物類、魚が主に出るんですが、美味しいんですよ。
また、この近くに自然景観と地質保存地域であり、地質トレイルができるコースがあります。すぐ目の前の遮帰島も海釣りで有名です。船に乗れる船着き場が近くにあって、子供たちもサバを20匹も釣って持って帰ってきたことがあるほど、思ったより魚もたくさん釣れます。この他、スウォルボン(水月峰)というところがあって、オルレ道12コースで有名な場所でトレッキングにたくさん行かれるんですが、行かれた方は必ず行くべき場所だとおっしゃってくださいます。そしてここから少し歩いて出れば、夕焼けを見るのにぴったり良いビューポイントである灯台があって、特に宿泊されるお客様が灯台に腰掛けて夕焼けを鑑賞されたりしています。


