プール付きヴィラが人気の理由?エンデミック時代はコスパよりコスパ旅行!
18年のキャリアを持つMICE専門家が見る、ホテル・旅行業界
03. エンデミック時代への転換、今やコスパよりコスパ旅行
Writer : シン・ソンチョル Moment Studio 代表
Editor : ONDA イ・チェウン マネージャー
前回の記事で、新型コロナがもたらした旅行業界のトレンド変化についてお話ししましたね。その中でも「ラグジュアリー旅行の需要増加」を覚えていますか?今日はコスパよりコスパを選ぶラグジュアリー旅行の需要増により、宿泊市場がどう変化しているかを掘り下げます。
高級宿泊施設の需要が増えた理由は?
海外旅行に向かっていた旅行者、国内の高級宿泊施設に方向転換
宿泊販売B2Bプラットフォーム**「ONDA(온다)」が発表した2021年宿泊指標によると、国内宿泊市場のメインストリームであったペンションの高級化タイプ、プール付きヴィラの取引額が2020年比120%成長したと報告されました。旅行プラットフォーム「ヨギオッテ」も、1泊30万ウォン以上の5つ星レベルのホテル・リゾート・プール付きヴィラの取引額が137%ほど急成長**したと明らかにしました。
このように消費者がプール付きヴィラのような高級宿泊施設を選ぶ理由は、新型コロナで塞がった海外旅行の影響が大きかったという見方が主流です。

これを詳しく調べるため、Moment Studioは調査専門機関のオープンサーベイに韓国国民の平均旅行費用に関する調査を依頼しました。その結果、1回の旅行で支出する1人あたりの平均費用は、国内旅行では**「50万〜100万ウォン」である一方、海外旅行は「200万ウォン程度」**であることが判明しました。
また旅行回数も調査した結果、コロナ前は年に国内旅行を1回、海外旅行を2〜3回していた旅行者たちが、コロナ後は強制的に国内旅行に向かったことが明らかになりました。
まとめると、海外旅行に200万ウォン以上を支出していた旅行者たちがコロナにより海外に行けなくなり、国内旅行への支出が増加。自然と5つ星ホテル、リゾート、プール付きヴィラといった高級宿泊施設への需要にシフトしたと分析されます。

密度が低い自然景観地域への選好
Airbnbが発表した済州島旅行関連資料でも、昨年2021年、**全空間を単独使用する独立型の利用比重が47.7%**と高く現れ、高級宿泊施設への需要増加が確認できました。ホテルやコンドミニアムなどの宿泊施設は含まれていないため全体の高級宿泊施設とは言い難いですが、Airbnb内での独立型の利用率がわかるという点で有意義です。
この傾向は、密度が低く自然景観を楽しみながら休息を取る地域への選好と共に、プレミアム宿泊施設を利用する傾向が上昇したことを意味します。
2030世代を魅了したインスタ映え宿泊施設
また、旅行は「旅行中」や「行った後」に他人に露出する傾向が強いため、SNSでの露出を通じて情報を獲得するケースが多く、それに伴い従来のように広告に依存することから脱却し、評価管理の重要度が高まっています。
人気の高い宿泊施設の場合、インフルエンサーを活用したバイラルマーケティングで認知度を高め、評価を上げながら継続的な顧客誘致に注力しています。

旅行者にとっても「SNSに投稿したとき『いいね』が多く押されるか?」が宿泊施設や客室を選ぶ際の一つの基準となりました。 どの場所をどのように旅するかを記録し他人と共有したいという欲求が高い2030世代にとって、「インスタ映え」は重要な検討対象になったのです。
プール付きヴィラのような高級宿泊施設は、SNSで情報を得ることに慣れ、「インスタ映え」する宿泊施設を探す2030世代を魅了せざるを得ませんでした。
高級宿泊施設でない一般宿泊施設はどうすべきか?
新型コロナ後に高級宿泊施設の利用が増えたなら、他の一般宿泊施設はどうだったのでしょうか?
同じく**ONDA(온다)**の資料によると、一般ペンションは2020年比60%の成長を見せ、成長率だけ見ても比較的悪くない時期を過ごしました。プール付きヴィラのような高級宿泊施設が相対的に急激に成長して目立たなかっただけで、全体的に旅行・宿泊産業は成長した方です。

しかし、今や一般ペンションは悩み始める時期だと思われます。これまでは新型コロナにより国内旅行が自然と活性化された影響がありましたが、今や旅行者のトレンドが変化しました。SNSにアップロードできるような特色もなく「コスパ」だけを掲げる場所より、費用を少し多く負担しても誰が見ても「いいね」を押すような「コスパ」宿泊施設を検討するでしょうから。
これまでコスパを掲げてきたペンションなら、ベンチマーキングを通じて今後の方向性と変化を模索すべきです。

一つの方法として宿泊客を対象とした深いインタビューを実施することをお勧めします。単に「いいね」や「悪い」といった星評価を集めるより、簡単なアンケートを通じて10点の範囲を定めて具体的な回答を得るのです。率直な利用客レビューは、改善が必要な要素を把握するのに最も良い方法でもあります。(*スタートアップのProduct Market Fit観点と類似しています。)
もし顧客調査を通じて改善要素を発見したなら、これを素早く適用してみる過程も必要です。 大半の宿泊施設は創業初期に投資する以外、特別な改善なく運営しがちです。もちろん宿泊施設全体に再投資するには大きな費用がかかるため、これが容易ではないことも承知しています。
しかし、自分が宿泊客なら5年、10年経った宿泊施設に泊まりたいか、それとも継続的に顧客の便宜のために施設を改善する宿泊施設に泊まりたいか、考えたことはありますか?一度は宿泊施設を利用する利用者の観点から見る必要があります。
再び海外旅行に出発する時点では、どうするか?
さらに、新型コロナのパンデミックからエンデミックへと徐々に転換しています。最近、海外入国者の自己隔離が免除され、一人、また一人と海外旅行に出発しており、間もなく今よりもっと自由に旅行する時期が訪れるでしょう。供給過剰の宿泊業市場で海外旅行が自由になったら、どうすべきでしょうか?

実は、特定テーマのある宿泊施設、そしてプール付きヴィラのような高級宿泊施設なら大きな心配はないでしょうが、中小型宿泊業ならこうした変化にどう対応すべきか悩みが必要でしょう。
もちろん先ほど話したように、宿泊客を対象に調査した内容に従って改善していけば、以前より良い結果があるでしょう。ただここに一つ加えて、海外から韓国に入国する外国人を対象としたサービスを拡充する必要があります。
例えば、Airbnbのような海外販売チャネルに自分の宿泊施設が露出され、外国人が予約したと仮定してみましょう。しかしいざ外国人が宿泊施設を訪問した際、外国語の情報が準備されていなかったらどうでしょうか?あるいは宿泊施設訪問前後に残した問い合わせに対応すらできなかったら?
おそらく否定的なレビューにより徐々に外国人が訪れなくなり、もはや売上が発生しなくなることも自明の理です。
エンデミックに転換する今が本当に重要な時期であり、どう準備するかによって今後が変わるでしょう。自分の宿泊施設の特色は何か、海外旅行が自由になるにつれ外国人需要を逃さないためにどんなことを準備していくべきか悩み、今後自分の宿泊施設を訪れる顧客をしっかりと迎えられることを願います。

📖 連載目次
03. エンデミック時代への転換、今やコスパよりコスパ旅行