広告会社との契約解除時、返金は可能か?
ソン・ジウン弁護士の宿泊業×法律コラム
05. 広告会社が約束を果たさなかったら、返金してもらえる?
宿泊業 法律Q&A 第2弾
Writer : ソン・ジウン 弁護士
Editor : ONDA イ・チェウン マネージャー
前回に続き、今回は宿泊業 法律Q&A 第2弾。広告会社がきちんと広告を実施しなかった場合、返金を受けられるのかを解説します。
多くの宿泊施設が集客のためにSNSを運営したり、広告を出稿したりしています。運営に専念するため、広告代行会社に宣伝を委託することもあるでしょう。そこで発生しうる問題とは何か。どう対処すべきか。今回ご紹介する質問はこちらです。
広告会社に依頼して3カ月経つのに成果が出ない。キャンセルを要求したら、132万ウォン払ったのに24万ウォンしか返金しないと言われました。紛争委員会にも相談しましたが、書留を送っても返事がなく「これ以上は無理」と言われました。こんなとき、返金してもらえますか?
おそらく、不適切な広告契約を結んだか、そもそも契約書を作っていなかったケースでしょう。このような問題が起きた後では、解決は容易ではありません。会社が全く広告をしなかったわけではなく、一応広告はしたが成果が出なかった場合。契約書に返金規定もなかった可能性が高い。
訴訟するには金額が少ない上、成果基準も契約書に明記されていなかったと見られ、訴えても勝てるかわからない。紛争委員会や消費者保護院の決定には強制力がないので、頼りにもできません。
こういった解決困難なケースこそ、事前の予防が最善です。つまり、事前に契約書を作成すべきなのです。
広告会社と契約書を作るときのポイントは?
広告契約はサービス契約にあたります。もし単なる広告掲載だけでなく「成果を出せる」と説明されたなら、その内容を契約に盛り込むべきです。単純に広告枠を提供するだけの契約なら、SNSなどに広告を掲載した時点で仕事は完成し、広告料の支払義務が生じます。

したがって広告の効果を得たいなら、たとえば契約前に業者が説明した_「SNS施策で1カ月以内に宿泊者5%増」といった内容を広告契約に明記する必要があります。さらに、「1カ月以内に5%増を達成できなかった場合」_の対応——追加サービス提供や、一部返金——も契約書に入れておくべきです。
つまり、広告効果の期待値を当事者間で合意し契約書に反映し、達成できなかった場合どうするかも併せて明記すること。
広告料を返金してもらうには?
先ほどの質問では、1年分の広告契約をして前金で全額支払ったようですが、契約リスクを減らすなら、できるだけ分割払いにすることが重要です。月単位の契約なら、広告終了後に翌月の一定日に支払う形が望ましい。
他にリスクを減らす方法として、業者にソウル保証保険などで契約履行保証保険証券を取得させる方法もあります。
今回のケースは1年分を前払いし、3カ月実施後に解約を希望しています。**契約書に返金規定が明確にあれば、当事者間で紛争は起きません。**しかし業者とは現在連絡が取れない状態。こうした場合、事前に上記のような対策でリスクを減らせますし、事後的には訴訟で紛争を解決する道があります。

今回の質問の場合、訴訟費用が返金額より高くなるため訴訟が適切か疑問はあります。ですが**被害額が大きい場合は、訴訟で返金を求めるべきです。**その際、単に訴訟を起こすだけでなく、相手業者の賃貸保証金を仮差押えするなどの保全措置も併せて申請するのが効果的です。
もちろん訴訟を進める場合、前述のように契約解除時の条件と返金に関する詳細が記載された契約書があれば、勝訴確率は高まります。
宿泊業 法律Q&A 第2弾では、業者と広告(サービス)契約を結んだ際に起こりうる問題への、事前・事後の対処法を見てきました。宿泊施設の広告を業者に依頼する際は、ぜひ参考にしてください。

📖 連載目次
01. コロナ時代の宿泊キャンセル返金、政府指針は解決策か?
04. ペンションのプール事故で顧客が怪我、悪評を書かれたときの対処法は?
05. 広告会社が約束を果たさなかったら、返金してもらえる?