グローバルOTAの誕生から今日に至るまで、オンライン旅行業の歴史を総まとめ

旅行の前、フライトや宿泊、レンタカーなど旅行商品を探すとき、どこを使いますか?多くの人が、OTA(Online Travel Agency)で情報を探すはずです。
韓国観光公社(KTO)によれば、今後グローバル観光産業の流通チャネルにおけるオンラインの割合はさらに拡大し、オンライン旅行予約プラットフォーム市場の規模は2027年には2020年比で89.8%成長すると予測されています。
現在、世界のOTA市場はグローバル4大OTAであるExpedia Group、Booking Holdings、Trip.com Group、Airbnbが90%以上を占めています。
彼らはどうやってオンライン旅行市場を支配するようになったのか?ホスピタリティ・テック企業ONDAが、グローバルOTAの誕生から今日に至るまでのオンライン旅行業の歴史を総まとめしました。
1. 1996〜2006年 OTA誕生と寡占市場の形成

1994年から2006年は、Eコマース、ポータル、検索サービスなどが誕生した時期です。航空・宿泊予約に特化したOTAもこの頃生まれました。
オンライン旅行業は、1994年にTravelweb.comがオンライン予約機能を初めて提供したのが始まりと言えます。初期のTravelwebはホテルを集めて表示するYahooのようなサービスでしたが、すぐに初のホテル予約サービスを開始し、オンライン旅行業の幕開けを告げました。
その後、**オンライン旅行業に欠かせない航空券販売とホテル客室予約を中心に、さまざまなOTAが設立されました。**グローバル4大OTAのうち3社がこの時期に設立されたと言えます。
1) グローバル4大OTAの初期の姿
今日グローバル4大OTAと呼ばれるExpedia Group、Booking Holdings、Trip.com Group、Airbnbの設立初期はどうだったのでしょうか?
まず、Expedia Groupは1996年、米国Microsoftで航空券予約サービスを提供する小さな事業組織からスタートしました。探検(Expedition)と迅速な処理(Expedite)の意味を持つExpediaは、3年後にMicrosoftから独立・分社化します。
Booking Holdingsの前身とも言えるPriceline.comは、1997年に出発間近の航空券を割引販売するビジネスモデルで設立されます。

同じ頃ヨーロッパのオランダでは、ホテルと宿泊客をつなぐBooking.nlというサイトとしてBooking.comが設立されます。Booking.comは設立3年で1999年にナスダック市場に上場し、その後2005年にPricelineに買収されます。
アジアを代表するOTA Ctrip(シートリップ)は1999年に上海で設立されました。中国人団体観光客「遊客(ユーク)」が本格的に海外旅行に出るようになり、Ctripはアジアで最も速く成長したOTAとなります。
一方、グローバル4大OTAの一つに数えられるAirbnbは2008年、米国でホテルではなく個人のスペースを貸し出すビジネスモデルで設立されました。Airbnbという名前は、ゲストにエアベッド(air bed)と朝食(breakfast)を提供する彼らのサービスから着想したものだそうです。
2) 旅行業界メタサーチ(価格比較サービス)の登場
オンライン旅行市場が活性化すると、自然と各サイトの価格を比較して購入したい消費者のニーズが生まれ始めました。これはオンライン旅行業「最安値競争」の幕開けを告げるメタサーチサービスの登場につながります。

「メタサーチエンジン(Meta Search Engine)」は、2000年にTripAdvisorの事業拡大過程で誕生したと言われています。初期のTripAdvisorはガイドブックや新聞、雑誌のような公式情報を提供するサイトでしたが、旅行者レビューサービスが大人気を博し、旅行レビューコミュニティかつ商品比較プラットフォームへと成長します。
その後2003年、スコットランドで安い航空券を予約できるよう航空券価格を比較するSkyscannerが設立されます。
続いて米国でもメタサーチによる旅行商品検索サービスを提供するKayakが2004年に設立され、翌年にはオーストラリアでHotelsCombined、ドイツでTrivago、2つのホテル・宿泊メタサーチサービスを提供する企業が設立されます。
短期間に5社のメタサーチ企業が誕生したことから、今後旅行業界に吹き荒れる激しい価格競争が予想されますね。
2. 2006〜2016年 グローバルOTA寡占時代の始まり

こうして誕生した初期のOTAは、市場掌握と影響力拡大のため、本格的に攻撃的なM&A(合併・買収)戦略を推進します。本格的なM&Aは2006年から始まったという見方が多いですが、実際はグローバルOTAの大型M&Aの始まりはそれより5年前まで遡ります。
1) グローバルOTAの攻撃的なM&A
2001年、航空券予約が主力サービスだったExpediaは、宿泊予約サービスを提供する「Hotels.com」を買収します。航空会社から得る販売手数料が売上の大半を占めていたExpediaは、Hotels.comを買収後、宿泊予約事業を本格的に開始しました。
米国で設立されたPriceline.comは2005年、ヨーロッパのBooking.comを買収し、欧州市場に本格進出します。続いて2007年、アジア地域のホテルオンライン予約サービスを提供していたAgodaを買収。アジア市場で成長していたAgodaの買収により、米国と欧州に続き世界中に事業範囲を拡大しました。
最後に、Ctripは2017年、当時6,000万人以上が利用していた「Trip.com」を買収し、中国市場を超えてグローバル旅行市場へ進出する足がかりを築きます。
2) メタサーチプラットフォーム買収戦争
さまざまなOTAが登場するほど、メタサーチエンジンは旅行業界で最もホットなトレンドとなりました。消費者は価格比較を通じた合理的な予約を望み、メタサーチプラットフォームは大きく成長します。そのため、グローバルOTAはメタサーチプラットフォーム買収に乗り出しました。
2012年にExpediaがドイツのTrivagoを買収したのを皮切りに、Booking HoldingsはアメリカのKayakとオーストラリアのHotelsCombinedを手に入れます。最後に中国のCtripが欧州のSkyscannerを買収し、先に見た大半のメタサーチプラットフォームが結局グローバルOTAの子会社として編入されました。

3) Airbnbがもたらした旅行トレンドの変化
Airbnbは2008年の設立後、わずか4年で累計予約件数1,000万件を突破する驚異的な成長を見せます。2021年には累計ゲスト10億人を記録。これは、Airbnbが提供する**「シェアリング宿泊」がホテル、リゾートに並ぶ宿泊の主要カテゴリーに浮上したこと**を示しています。
急成長したAirbnbにも危機はありました。危機感を抱いた宿泊業界やホテル業界から多くの反発があったのです。しかしAirbnbは、既存のホテルやOTAとは異なる事業方式であるC2C(Customer to Customer)ビジネスを通じて急成長し、現在200カ国以上でサービスを運営しています。
Airbnbがこれほど速く成長できた原動力は何でしょうか?Airbnbは、ホテル、モーテル、ゲストハウスで構成される既存宿泊業に、Airbnbという新しい選択肢を提供したと言えます。現地人が住むところで特別な体験ができるという、新しい旅行トレンドを生み出したのです。
3. 2017年〜 OTAの競争激化と合従連衡の時代
メタサーチサービスでより安い予約を探すことが当たり前になり、Airbnbという新たな旅行業界の巨人が現れると、既存OTAの競争はさらに激化します。
グローバルOTA間の攻撃的な買収競争の後、2018年にPriceline Groupは「Booking Holdings」に社名を変更し、同年Expediaも「Expedia Group」に社名を変更します。続いてCtripも世界市場進出のため「Trip.com Group」に社名を変更しました。
こうして、私たちが知るグローバル4大OTA(Expedia Group、Booking Holdings、Trip.com Group、Airbnb)の姿が整います。
では、OTA市場はどれほど成長したのでしょうか?
**グローバルOTA3社は設立後20年余りの間、大小のOTAを買収合併して成長し、メタサーチプラットフォームまで手に入れ、現在旅行業界を掌握しています。**その結果、私たちが一度は名前を聞いたことのあるOTAのほとんどが、3社の系列会社となりました。
また、旅行産業でオンラインの割合が増えるにつれ、国内外のOTAは毎年2〜3倍以上成長しています。世界中でさまざまなOTAが設立され、長期滞在、ペット同伴宿泊、ワーケーションなど特定分野を専門とするバーティカルOTAも登場しています。既存のプラットフォーム事業者の宿泊市場参入も加速していますね。
これに伴い、**宿泊施設が取引すべきOTAも多くなりました。**多数のOTAとの効率的な連携とチャネルマネージャーの必要性が高まり、ONDAを訪れる宿泊業主様も増えています。
しかし競争が激しくなるにつれ、大きな資本を確保したOTAが出血競争を始め、広告費が増加。宿泊施設のOTA依存度が高まる中、高い手数料に対する問題点が浮上しています。

まだグローバル市場では4大OTAの市場シェアが圧倒的ですが、グローバル旅行市場が次の段階の競争に移っているのは否定できない事実です。
最も代表的な事例がGoogleです。Googleはホテルと旅行者を直接つなぐサービス「Google Hotel Ads」をリリースし、攻撃的に市場拡大に乗り出しました。他のOTAやメタサーチエンジンなどが販売手数料と広告費を同時に受け取るなら、Googleはひとまず「Free booking link」という商品で販売手数料は最低にし、広告費だけ払えばより多く露出するという戦略を選びました。
OTAやオンライン販売チャネルではなく、宿泊施設のホームページで直接予約(Direct Booking)が起きるD2C(Direct to Customer)が、新しいオンライン販売経路として登場したのです。宿泊施設は既存OTAとの取引では不可能だった顧客データ確保を通じて満足度を高められるようになり、再びホームページを通じて再訪問が起きる好循環が可能になりました。
実はグローバルOTA企業にとって、Googleは非常に重要な広告顧客でした。しかしこのOTAの広告主は結局ホテルチェーン、宿泊施設です。OTAを介さずに直接広告費を受け取ろうというのがGoogleの青写真と言えます。
ビジネスの世界には永遠の友も永遠の敵もなく、市場は常に変わるものですから。
4. 2023年〜 生成AI時代への突入

2023年現在。世界中がCOVID-19の影響から脱し、国際旅行需要が急速に回復しています。オンライン旅行市場の競争はさらに激化しているのです。
また、生成AIが産業分野を問わず既存市場を完全に変えつつあり、新たな時代が開かれています。旅行計画立案、旅行先検索、ホテル予約などのオンライン旅行産業が、もう一度大きく変化する見通しです。
グローバルコンサルティング企業Oliver Wymanによると、北米の旅行者の3分の1以上がすでに旅行計画のために生成AIを活用していることが分かりました。AI旅行サービスの満足度もかなり高い水準を記録しています。
AI旅行サービスの利点は、リアルタイムで在庫と価格を分析し、旅行検索・予約プロセスにいる人々に超個別化された提案を届けられることです。これは転換率を引き上げ、結局旅行市場全体でオンライン予約の割合をさらに高めることになります。
グローバルOTAがAIベースの旅行サービスを競って発表しているだけに、今後さらに多くの旅行者がAI旅行サービスを活用するようになるでしょう。いよいよオンライン旅行産業も、Web & アプリ中心からAI時代への突入を控えているのです。
