客室料金を1カ月以上見直していないなら、売上機会を逃している。オープン直後の高価格設定、競合分析の欠如、ラストミニッツ割引の未活用など、小規模宿泊施設がやりがちな5つの料金設定ミスを具体例とともに解説する。
著:HomeAway マーケティング統括 Siti Noraini

あなたの施設の料金を最後に見直したのはいつですか? 1週間前、もしくは(さらに悪いことに)1カ月以上前だとしたら、売上を伸ばせるチャンスを逃していることはほぼ確実です。
ホテル、ゲストハウス、民泊の増加で宿泊市場の競争は激化する一方ですが、いくつかの基本さえ押さえておけば後れを取ることはありません。ここでは、小規模宿泊施設のオーナーが料金設定でよくやってしまう失敗をご紹介します。
1) オープン直後に料金を高く設定しすぎる
もちろん、多額の投資をした施設が最初から高収益を生めば理想的です。しかし旅行者が最終的な予約決定をする際、口コミやレビューに大きく依存している事実を忘れてはいけません。つまり新規オープンしたばかりの施設や、まだ予約実績のないWebサイトは、旅行者からの信頼をまだ得られていないということです。
もしオープンしたばかり、あるいは新しいプラットフォームに登録したばかりなら、まず料金を市場相場よりやや低めに設定して予約を呼び込み、予約実績とレビューを蓄積しましょう。ある程度レビューと予約履歴が溜まったら、今度は競争力のある水準まで適度に値上げする必要があります。
2) 同じ料金を長く維持しすぎる
今後数カ月の予約が満室なら素晴らしいことですが、長期的にはもっと多くの収益を逃しているのではないでしょうか?
満室=収益の最大化ではありません。これはむしろ、料金が安すぎる危険信号かもしれませんし、より競争力のある価格への調整が必要な時期を示すサインでもあります。
また平日と週末、シーズンごとに料金を差別化しましょう。ホテルが平日・週末料金やシーズン別料金を変えているのには、ちゃんと理由があるのです!
3) 周辺競合の情報をチェックしない
すべてのビジネスにおいて、市場状況と競合の情報を理解することは極めて重要です。施設がある地域の類似施設の料金を見て、どのように価格を設定しているか観察してください。価格の上下動とその理由、周辺施設の相場などをしっかり分析すれば、その地域の潜在顧客がいつ増え、どうすれば自施設に引き込めるかが見えてきます。また顧客は必ずしも同じタイプ(ホテルvsホテル、ペンションvsペンション)だけを比較するわけではありません。周辺の同等の設備・価格帯を持つ施設と一緒に比較検討してください。
価格だけがすべてではありません。成功している他施設が提供する主要なアメニティやサービスを調べ、それらをどう見せているかも参考にしましょう。
4) ラストミニッツ割引や特別価格といったカスタマイズツールを活用しない
さまざまなプラットフォームが、それぞれ独自の料金カスタマイズツールを提供していることをご存知ですか? 週間・月間パッケージを作ったり、オフシーズン特別割引を適用することで、ゲストに他施設より先に予約してもらえます。またラストミニッツ割引を使えば、直前の空室を埋められます。
忘れないでください! 宿泊業最大の特徴の一つは「消滅性(Perishability)」です。 つまり2017年12月1日に売れなかった部屋は、時間を巻き戻さない限り二度と売れないということです。
5) 旅行トレンド、イベント、季節性の重要性を無視する
ほとんどの場合、施設の立地やタイプに応じて旅行需要のトレンドは常に存在するため、シーズンに関係なく同じ料金を維持するのは大きな損失になり得ます。一般に韓国の大半の地域では7〜9月、12月〜1月が繁忙期です。特に平昌地域の施設にとって、迫りくるオリンピック期間は超繁忙期になるでしょう。周辺地域の音楽フェスティバルやスポーツトーナメントなどの特別イベントは、客室予約需要に大きな変化をもたらし、宿泊需要が平常時の3倍まで跳ね上がることもあります。
ただし常に値上げすることだけが正解ではありません。オフシーズンには価格をむしろ下げることで、空室のまま置くよりも販売を促しましょう。また超繁忙期であっても、過度な値上げは逆効果になることもあります。結局最も重要なのは、より多くの予約と利益のために効果的に価格を設定することです!