ホテル予約画面のADRもOcc.も、実は綿密な価格戦略の結果だ。平日と週末、団体と個人、予約日と宿泊日の距離で客室料は変わる。RevPAR最大化という一点に向かうホテル用語の世界。
04. ホテル用語かんたん整理
文 ポートラック (https://brunch.co.kr/@nicejty0)
前回はホテル業の特性について見てきましたが、今回はホテル業界でよく使われる専門用語をご紹介します。ホテルに泊まる際、覚えておいて使ってみてください。ホテリアたちが「この人、ホテル慣れしてるな」と思って、サービスにもっと力を入れてくれるかもしれませんよ!
▶ In Bound / Out Bound
ホテルは旅行・観光と密接に関わっていますが、一般的に観光市場はインバウンド(In-bound)とアウトバウンド(Out-bound)に分かれます。インバウンドは外国人が国内に入ってくること、アウトバウンドは自国民が海外へ観光に出ることを指します。では、国内ホテルはインバウンド市場になりますね?
▶ GIT / FIT
次に、旅行客は大きくGIT(Group Inclusive Tourists、団体観光客)とFIT(Free Individual Tourist、個人旅行客)に分けられます。GITは旅行会社の旗についてぞろぞろ動く団体ツアーを思い浮かべればよく、FITは旅行者が直接スケジュールを組み、航空券・宿泊・観光地の予約をして自由に旅行することです。
皆さんも経験があるでしょうが、GIT旅行は安くスケジュールを考える手間がない代わりに、自分の好きなコースに変更できず、ショッピングセンターに必ず立ち寄らなければなりません。朝早くバスに乗ってガイドについてずるずる引きずられ、夜遅くホテルに戻ってちょっと寝て、また朝からびっしりスケジュールをこなした経験のある方なら、GITに拒否感を覚えたはずです。そのため、海外旅行に慣れていない初期にはGITが主流ですが、旅行がある程度日常化する段階ではFITが定着します。ホテル側としても、当然客単価の低いGIT客よりFITをより多く誘致する方がいいですよね?
旅行は日程を組むワクワク感とともに、すでに始まっていると思います。ある旅行家はこう言っていました。「私は熱心に日程を組み、丁寧に荷造りをして、ワクワクした気持ちで駅まで行ってそのまま引き返すこともあります。すでに準備すること自体で旅行をした気分になるんです。」
▶ ホテルのグレード
ホテルは施設レベルによって等級を分けますが、世界共通の基準があるわけではありません。国ごと、地域ごとにホテルの等級システムは異なります。等級表示はダイヤモンド(米国)、クラウン(英国)、星(欧州)などで行われ、韓国は過去のムクゲから2014年より星を使用しています。等級分類は通常5段階で行います。(6つ星、7つ星といったものは法的分類ではありません。一般的な5つ星より群を抜いて優れたホテルだというマーケティング的表現です。これらはすべて法的には5つ星ホテルです。)
ここで少し、韓国のホテル等級分類基準を簡単に見てみましょうか?

▶ ADR / Occ. / RevPAR
ホテルの売上算定で最も重要な要素はADR(Average Daily Room rate、客室料)とOcc.(Occupancy、客室稼働率)です。ホテルの売上を最大化するにはどうすればいいでしょうか? 客室料を上げればいいでしょうか? それとも稼働率を上げればいいでしょうか? 両方を考慮しなければなりません。
客室を高く売れば稼働率が下がり、客室料を下げれば稼働率が上がるため、この2つの要素は相互に関連しています。そのためホテルの売上を判断する際にも、ADRとOcc.が結合したRevPAR(Revenue Per Available Roomrate、客室当たり実売上、客室売上を総客室数で割って計算)を最も重要な基準として見ます。
だから、ホテル運営では客室料と稼働率の黄金比率を見つけることが最も重要なポイントです。 規模の大きいホテルには、稼働率を考慮して客室料を弾力的に設定する業務を専任で担当する職員(Revenue Manager)が別にいます。彼らが価格を設定する際、予約時期も非常に重要な考慮要素です。通常、宿泊日の数か月前から予約サイトにオープンし、比較的安い価格で部屋を出します。そして実際の宿泊日が近づくにつれて価格を調整しますが、予約率が高ければADRの割引幅を小さくして収益を最大化し、予約率が低ければADRの割引幅を大きくしてOcc.を高める戦略を駆使します。
平日/週末、繁忙期/閑散期戦略も重要です。客室予約率が高い週末/繁忙期には客単価の高いFITを、予約率の低い平日/閑散期はGIT客でも埋めて稼働率を高める方が有利です。
その他の用語
▶ No Show 予約して現れない客 (最近レストランもこのノーショーで頭を抱えていますが、飲食店との約束である予約は、良識ある市民なら守るべき基本マナーです。)
▶ Go Show 空室がない場合、予約キャンセルやNo Showで空室が出るのを待つ待機客
▶ Walk In 予約なしで直接来る客
▶ All Inclusive(オールインクルーシブ) ホテル内のすべての施設利用料が含まれたパッケージ (「クラブメッド」やグアム/サイパンにある「PIC」を思い浮かべればよいでしょう。)
▶ Accommodation ホテル、リゾートなど宿泊施設を総称する言葉です。
▶ Complementary 無料という意味です。通常、客室に備え付けてあるミネラルウォーターに「Complementary」というタグがついていますが、無料で提供されたものです。同じミネラルウォーターでも「Complementary」タグがついていないものは、飲んだ場合費用を支払わなければなりません。
▶ Amenity(アメニティ) 客室内に備えてある使い捨て生活用品(石鹸、シャンプー、くし、ローション等)です。無料で提供され、足りない場合はホテルにリクエストすれば通常追加費用なしで提供してくれます。

▶ Banquet 各種行事やイベントを開催できる宴会場を意味します。
▶ DO NOT DISTURB / MAKE UP 最近は皆さん旅行にたくさん行かれるので、これくらいはご存知ですよね? 客室ドアにかかっているカードの両面に書かれている文句です。Do Not Disturbは休んでいるから邪魔しないでくれ。つまり、客室清掃は後でしてほしいという意味で、Make Upは客室清掃をしてほしいというサインです。
▶ House Keeping(ハウスキーピング) ホテルの客室管理を担当する部署を指しますが、客室にいるとドアをコンコン叩きながら「ハウスキーピング」と言う場合がありますが、清掃時間に客が部屋にいるか確認しているとご理解ください。
▶ Pantry(パントリー) ホテルのあちこちを回っていると、Pantryという場所があります。正式なキッチンではなく、簡易調理室と思えばよいでしょう。
▶ Linen(リネン) 布や綿類でできた什器を総称します。タオル、ベッド/枕シーツ、テーブルクロスなど、本当にたくさんありますね。
▶ EFL(Executive Floor Lounge) 会員客やスイートルームなどに泊まる客が利用できる場所で、軽食や飲み物、インターネット利用などを無料で楽しめます。

ちょっとしたTipを差し上げるなら、料金を比較してみて大差なければ、一般客室に朝食を追加するより、客室アップグレードでEFLを利用する方がいいです。たいていホテルに行けば遅くまで寝て起きて、朝は軽く食べるだけで済むじゃないですか。わざわざ朝早く起きて元を取ろうという欲で朝食ビュッフェでたくさん食べて胃もたれした経験、ありますよね? EFLに行ってみると、静かでメニューも意外といいです。カフェのように雑誌や新聞を見ながらゆったり過ごすこともでき、24時間ではありませんが遅い時間まで利用できるため、昼食・夕食もできて意外と経済的です。
今日はこの程度の基本用語だけ説明することにし、次回はホテルの種類と主要施設(客室、レストラン等)について説明しながら、関連用語も一緒にお話しします。
最後に、ホテルのレストランに行くと最も混乱することの一つをお教えしましょう。丸テーブルに座ると、目の前にお皿、各種フォークとスプーンなどがずらっと並びますが、まずフォークとスプーンは料理が出る順番どおり、両側の外側に置かれたものから使えばよいです。テーブルセッティングの際、コース順に合わせて外側から配置してあるんですよ。
そして、水とパンは片側に寄っているので、どちら側が自分のものか混乱しますが、パンは左側に、水は右側にあるものが自分のものです。「左パン 右水」 これだけ覚えてください!

[連載目次]
2018.06 ホテル用語かんたん整理
2018.07 ホテルの主要機能と施設
2018.08 ホテルの運営方式
2018.09 ホテルブランドについて
2018.10 宿泊施設開発/運営成功事例(1)
2018.11 宿泊施設開発/運営成功事例(2)
2018.12 宿泊施設開発/運営成功事例(3)
2019.01 宿泊施設開発/運営成功事例(4)