デリムグループが育てた「グラッド」は、外資系ホテルが支配するソウル市場に、明確なポジショニングで風穴を開けた。江南のライフスタイル層を狙い、客室単価を半分に抑え、差別化されたコンセプトで客室稼働率を高める。建設会社がブランドを作り上げた過程を追う。
**08. 宿泊施設 開発・運営 成功事例(1)
Glad to Meet You、グラッドホテル**
文:ポトゥロク (https://brunch.co.kr/@nicejty0)
今年3月、マガジンONで「ポトゥロクが語るホテルストーリー」連載を始めてから、7回にわたって皆さんとホテルの話を共有してきました。ホテルの起源と歴史、ホテル産業の特性、専門用語、主要機能と施設、運営方式、そしてブランドなど、ホテルビジネスを理解するための基本的な内容を扱ってきました。これまでの振り返りをさっと見てみましょう。

グラッド汝矣島ホテル(

_まず最初、ホテルの起源と歴史の話から始めました。 宿泊の一形態であるホテルは、旅行と密接な関係にあります。ヨーロッパの貴族たちが旅行するようになり、高級宿泊施設へのニーズが生まれ、それによってホテルが誕生したのです。
本来ホテルは宿泊と食事提供という本来の機能を持っていましたが、旅行の形態が多様化するにつれて、さまざまな付加機能を追加するようになります。そして旅行が一般人にも普及すると、大衆的なホテルが登場し、ホテル産業は飛躍的に成長します。この成長を主導した二人の人物が、まさにスタットラーとヒルトンです。スタットラーがホテルの大衆化を成し遂げたとすれば、ヒルトンは運営方式を体系的に確立した人物です。
ホテルは不動産業とサービス業の特性を兼ね備えた繊細な産業で、開発初期から運営段階を考慮し、体系的な計画のもと事業を推進しなければなりません。したがって、ホテルビジネスの経験がない場合、成功を保証するのは難しいのです。この理由により、長年にわたる開発・運営ノウハウを持つグローバルブランドが、世界中のホテル市場を支配するようになったのです。_
これからは、ホテル開発・運営の際に参考になる事例を見ていく時間を持とうと思います。一種のケーススタディ(Case Study、事例研究)だと考えていただければと思います。
これから紹介するホテルの特徴は、他のホテルと差別化されたコンセプトを持っているか、ポジショニングが明確だという点です。
今日はその第一弾として、デリムグループが開発・運営する**「グラッド」ホテル**について見ていきましょう。
グローバルホテルチェーンが支配するソウルのホテル市場に新鮮な風を吹き込んだホテルがあります。江南のホットスポットとして指折りの**「グラッド ライブ 江南」**です。
**「グラッド(GLAD)」**は、マンションの名門デリムグループが作ったホテルブランドです。デリムは建設事業中心の会社ですが、早くから観光産業を営んできました。デリム産業がリゾートやホテルを建設すれば、子会社のオラ観光が運営を担当する方式です。
このデリム産業が、これまでのホテル・リゾート建設/運営ノウハウをもとに新たにローンチしたブランドが、グラッド(GLAD)です。現在、韓国にはグラッドホテルが計5か所あります。「グラッド汝矣島」、「メゾン グラッド済州」、「グラッド江南 COEXセンター」、「グラッドマポ」、そして今日紹介する**「グラッド ライブ 江南」**です。
実はデリムグループは、全国各地で3,000室以上のホテルを運営しており、客室数基準では国内3位(1位ロッテ、2位新羅)に該当する大手宿泊業者です。しかしロッテや新羅と違って知名度が低い理由は、まさに強力なブランドがないからです。
2010年代に入り、韓流ブーム、中国人観光客の急増などで国内観光市場が爆発的に成長すると、デリムはホテル事業の拡大とともにブランド開発を検討するようになります。こうして誕生したブランドが、まさに**グラッド(GLAD)**でした。そして2014年12月、汝矣島に最初のグラッドホテルが誕生します(客室数319室)。

グラッド汝矣島は、オフィスが密集する汝矣島の市場特性を考慮し、ビジネスホテルコンセプトで開発されました。しかし実用性だけが強調される一般的なビジネスホテルとは異なり、グラッド汝矣島は独創的で効率的な空間、家をモチーフにした居心地の良い客室、ウィットと親しみを感じられるデザイン、本当に必要なものだけを詰め込んだアメニティとサービスなどを打ち出しました。このように、グラッド汝矣島は独自のユニークなコンセプトとデザインを持っているため、大衆的なブティックホテルと呼ぶのが正しいでしょう。
最初のホテルを通じて大衆的ながらも明確なコンセプトとデザインを披露したグラッドは、済州に2軒目のホテルをオープンします。それが**「メゾン グラッド済州」です。「メゾン グラッド済州」**は、1981年開館の済州の特級ホテルである済州グランドホテルを新たにリモデリングしたものです。
グランドホテルは、かつてKALホテルとともに済州島の高級ホテル市場をリードしていましたが、新規ホテルの継続的な供給によってその地位が大きく低下しました。そこで競争力強化の観点から、リモデリングを通じてデリムの強みである差別的コンセプトとブティックの概念をグランドホテルにも適用したのです。
そしてこの経験をもとに、さらにアップグレードされた3軒目のグラッドが江南にオープンします。それがまさに今日紹介する**「グラッド ライブ 江南」です。2016年9月22日オープンした「グラッド ライブ 江南」**は、地下3階地上20階規模で、総201客室(全7タイプ)を備えています。江南地域に位置するにふさわしく、トレンディで洗練されたデザインと施設構成を誇ります。

まず全客室に高級スピーカーであるハーマンカードン(サムスン電子が買収した、まさにそのハーマンの製品です)を設置し、3階にラウンジバー(ザ・ブリッジ)、地下1階にクラブ(ザ・スター)を運営しています。また客室内には有名なアニメーションアーティストやフォトグラファーのアートワーク(ArtWork)を配置し、一部のスイートルームには室内プールも備えています。いわゆる遊び方を知っているトレンドセッターをターゲットにしているのです。
このようなデリムのコンセプト開発感覚は、一朝一夕に生まれたものではないでしょう。
早くからデリムは**「デリム美術館」、「ディー ミュージアム」、「ディー タワー」**などの開発経験を通じて、文化芸術的な感覚を十分に蓄積してきました。

特に漢南洞に位置する**「ディー ミュージアム」**は、感覚的な建築デザイン、トレンディなキュレーションとカフェ/レストランを組み合わせ、地域のランドマークとして定着しました。(デリムグループはディー ミュージアムを中心に、カロスキルのようなストリートを造成するため、用地買収を継続的に推進しています)
**「ディー タワー」**も建築当時、ネイバーのデザイン統括を担当していたチョ・スヨン氏とコラボレーションし、まるでブロックを積み上げたかのようなユニークなデザインを持っています。一般的なオフィスビルとは異なり、ポディウム(低層部)に商業機能(パワープラント、F&Bコーナー)を強化しました。
お金をたくさんかけて建物を煌びやかに建てることはできます。しかし明確なコンセプトのないデザインは、訪問者に一貫したイメージを伝えられず、長く記憶にも残りません。コンセプトは建物外観から内部インテリア、そしてさまざまなサイニジ(signage、電子看板)まで一貫性を保つべきで、運営戦略とも自然につながらなければなりません。
この点で、何かユニークなコンセプトを持ち、それを維持していくには、相当な経験とノウハウが必要です。デリムはこうした能力を着実に積み上げながら、激しいホテル市場で差別化された地位を築いています。グラッド江南COEXセンターとグラッドマポを成功裏にオープンし、その可能性をさらに示しているところです。まさに、デリムと**「グラッド」**の次の歩みが期待される理由です。
以上、今日の話を終わります。
[連載目次]
2018.10 宿泊施設 開発・運営 成功事例(1)
2018.11 宿泊施設 開発・運営 成功事例(2)
2018.12 宿泊施設 開発・運営 成功事例(3)
2019.01 宿泊施設 開発・運営 成功事例(4)